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☆  あい らぶ    LAB   ☆

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ママさんのひとりごと

kin-bone
ゴン兄ちゃんは心配性なんだから~。
ワシ、ぜーんぜん気にならんで。


《ママさんのひとりごと》


ボクは今日ママさんの独り言を聞いてしまった…ボクは自分の耳を疑った。
あれから数時間が経つけれどボクはまったく立ち直れないでいる。
あ、誤解されやすいけど、ボクだって落ち込むことくらいあるんだからね。

ママさんはこう言ったんだ。「また仔犬が欲しいわ~」と。
その瞬間、ボクの脳裏にはあの日のことが鮮明によみがえってきた。

あれは2年前の5月のこと。お天気の良い休日だった。
パパさんとお出掛けして一緒に帰宅したママさんが車から降りてくる時、
ママさんは真っ黒な物体を抱えていた。
それがボクと同じ、ワンワン♪と鳴く犬であることを確信するのにそれほど
時間はかからなかった………。

ボクの、ボクだけのママさんが、ボク以外のワンを抱っこしている…
そう思っただけでボクは気がヘンになりそうだった。
ボクはすぐさま、ハウスから飛び出して、ママさんが抱っこしている
そのクロスケのところへ走ったよ。
ママさんが「ゴンちゃ~ん、仲良くしてあげてね」と言う。
ボクはそのクロスケに向かって
「おいっ!!ともかく、ママさんの腕にしがみつくのはよせっ。下に降りろぉぉ。
早く降りろってんだ。な、なんなんだ、おまえは。真っ黒な顔しやがって。
そんな犬、いまだかつて見たことないぜ。突然変異かぁ?
いいから早く降りろってんだ。ママさんから離れろ~~~~~!!!」

大人げないと思いながら、それでもボクはあまりのショックに自分を
抑えることが出来なかったんだよ。クロスケの首根っこ掴まえて
引き摺り下ろしてやった。ははは、クロスケのやつ、シッポ丸めておびえてるぜぃ。
ふっふっふ、先制パンチが効いたみたいだな、しめしめ…。

そのクロスケは、ご存知、ボクの弟のキンタである。
今でこそ、ボクやチビタの弟として面倒をみてやってはいるが、
最初はやはり悲しかったんだよ。ほとんどボクに向いていたママさんの愛情が、
この小さな(と言ってもずいぶん大きくはなっていたけどね)キンタに持っていかれて
しまうという恐怖感があったから。

毎日ボクとチビタはハウスの中に入れられて「バイバ~イ」とママさんとパパさんに
言われて、キンタはそのままママさんの腕に抱かれたままおうちに連れて行って
もらえるんだよ。どうしてキンタだけそんな風に可愛がってもらえるんだ!!
どれくらい枕を濡らしたことか…ほぼ、丸3ヶ月キンタはママさんを独り占め
してたんだ。毎晩ママさんの寝室でママさんやパパさんと遊んでいるんだろうなぁ、
と想像しただけでボクはつらかった。あの日々をボクは決して忘れない。
な~んて、今では誰よりも一番ママさんの愛情をもらっているのはこのボクだけど。

それにしても今になってまた「仔犬が欲しいわぁ」なんて、ママさんひどすぎるっ。
またあの寂しさを味あわなくてはいけないのだろうか。な、泣いてやるぅ。
弟や妹が増えるのは嬉しいけど、ボクへの愛情が薄れないようにしてね、ママさん。

あ、チビタが何か叫んでる。
「ゴン兄ちゃんたら何言ってんのよぉ。アンタだってここにもらわれてきたときは
1年以上もパパさん家の中で暮らしてたって聞いたわよっ。アタシなんかさぁ、
ゴン兄ちゃんの額の上にちょこんと載ってしまうような小さい頃からずっと
外飼いなのよ。ぜーたく言ってんじゃないわよっ。キンタにママさんの愛情
取られて寂しかったですって?そばにいたアタシの立場はどうなるわけぇ?」

おおっ、なるほどね。確かにそうでした。ボクは1年以上もママさんの愛情を
独り占めしてました。ははは、忘れてましたぁ、ごめんごめん。
でも新しい仔犬は…考え直して欲しいなぁ、ママさん。


                            gon-neru ねむ~~(-_-)゚゚zzz




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